2014年 9月 定例勉強会レポート
今回から浅草JRAパークホールビル3Fに会場を移動致しました。10月、11月,12月もこちらのホールで行います。音響も素晴らしく、プロジェクターはいままでの会場の中で一番見やすく、広い会場です。全国大会もこちらで行うことが可能です!
午前の部「馬でも解るネットワーク講座 ー基礎編ー」
たぶんカメラマンで、ネットワークやスクリプト、サーバ構築に深い知識を持っている方はあまりいらっしゃらないと思います。それは電塾でも同様ですが、本田氏はそんな中で滅多にいない「ネットワーク構築」「サーバ構築」「Web構築」などを写真撮影と同様にハイレベルでこなすスーパーカメラマンです。これまで彼のお話に耳を貸そうという方はあまりいらっしゃらなかったのですが,ここに来てついに「ネットワークとサーバ講座」シリーズを始めることを引き受けて下さいました。
まず最初はなぜ「今さらネットワークなのか」というテーマ。
それはカメラの高画素化、ムービー、4Kムービーなどによるデータ量の飛躍的な増大…そこに対応するための対策の一つとしてサーバやネットワークの見直しが必要になった。
ネット納品は当たり前…ローカルストレージは既にパンパン。外付けハードディスクだけで対応できるか?RAID5の復旧にどれだけ時間がかかるのか…それらを考えるとサーバやネットワークを考え直す機会ではないのか…と言うお話しで始まりました。
クラウドサービスは手軽だがスピード、容量で限界がある。そこで自前の納品サーバを立てようと思う。
それにはネットワーク アタッチド サーバNASはいかが?という振りから始まり、やはりサーバを立てよう…でも外部から悪戯されたらどうするの? 外部からはどうやってアクセスするの? 無線LANはいまいち信用できない…そんな問題を解決するために「正しいサーバの知識を身につけよう」というのが基礎編です。今回は用語集のようにまとめてみました。意外と知らないものです!
LANに関して
アドレスとは
全ての通信機器に装備されているものがMACアドレス。これ、製品の個体番号(シリアル)のようなもので,通信機能を持ったものには全てに割り振られてるそうです。出荷時に決定され、後から変えることはできません。
IPアドレスにはグローバルアドレス、ローカルアドレスが存在し、グローバルアドレスはインターネット上の住所。ローカルアドレスはイントラネット内のアドレスを指す。
その他に特殊なアドレスがいくつか存在しているのですが,そこは割愛。
一般的なLANの中のアドレス
192.168.0.0から192.168.255.255です。変化しているのは後半の部分だけ。192.168は「固定した数字」だそうです。それなら6桁もいらないのに…と思うのですが、慣習と思えということでした。
3番目の3桁がセグメントといいグループ分けを行い、4つめの3桁が各マシンの番号となるそうです。もっとも192.168.0.0はネットアークアドレスとして既存だそうです。192.168.0.255がブロードキャストアドレスといい全てのマシンに送信する場合に使用する「決まり」だそうです。
セグメント
有線LANと無線LANをで分けることでインターネットに繋げるだけの無線LANと社内で利用するセグメントを分けることで安全に使用できる…お客様用無線LANはパスワードも掛けない。あるいは部署毎に切り分けるなどの使い方があるそうな…確かに使いやすそう。セグメント同士の繋がりはルーターを使用する。ふーんそれができるんですね?
ルーター
複数のセグメントを繋げる,特定のマシンのMACアドレスをブロック、あるいは通過させる。特定のポートを開閉することができる。特定プロトコルの通過可否の設定、LAN上のマシンにIPアドレスを割り当てることもできるそうです。
そこでLANの構築にこのような案を見せて下さいました。ルータを二台使い、「インターネット側のルータは外界に向かって開放され、WAN側のルータにはアクセスさせない」こうすることで外界に繋がる部分と遮断された部分を構築できるのだそうです。もちろんWAN側からインターネットにアクセスすることは可能だそうです。
ドメイン
インターネット上のコンピュータを特定するもの。IPアドレスが所番地だとすると,ビル名、あるいは屋号と考えられる。別の言い方をすrとコンピュータが理解するのがIPアドレスで、ユーザーが使い易いのがドメインだという考え方もできます。例えば「denjuku.org」のようなもの。
DNS
IPアドレスとドメインを結びつけるもの。ま、ドメインで検索できる住所録のようなものだともえば良さそうです。DNSの内容は自分でも変更でき,設定内容の有効期限も自由に設定できる。この設定変更がすぐに反映されないのはキャッシュサーバの仕様だそうです。まじめな?キャッシュサーバは1-2時間でキャッシュをを更新しているそうです。
URL
httpはスキームとよばれ、手続き方法を表す。例えばhttpsというと認証システムを備えたセキュア通信リソース、ということになるそうです。
//は「将来的にいろいろ使える」ということで設置されたそうですが,現在は何の意味もないそうです。
:は大きな区切り。
wwwがサブドメイン一般的にWorld Wide Web…wwwが使用されているが、は好きな文字列に設定することが可能だそうです。
8080がポート番号で通常は省略されているそうです。
ポート番号の一覧
http://e-words.jp/p/r-wellknownports.html
パス部分はドメインの中の各部屋の割り当てだと考えて良さそうでした。
こう考えるとスキーム、サブドメイン、ドメインは一軒家の住所で、パス以下はそのおうちの構造だと理解できそうです。
常時接続を維持し重要なデータを守るシステム。
納品サーバを立てる時のシステム
午後の部 第1部「早川廣行の私の写真術」 「ハイエンドカメラを使い続けて20年!」
アマチュア時代から含めなんと60年間写真に携わり、デジタルカメラの黎明期から数々のデバイスを使いこなしてきた早川塾長のお話しが始まりました。
8歳の時にカメラを買って貰ったのが写真を始めるきっかけ。その後早崎 治氏に師事をして、1985年の40才の時独立との事です。
1990年に店頭でデモされている初代Photoshopに出会い、自由にデジタル画像を加工出来る事に感銘し、Photoshopと人生を共にすることを誓ったそーです!
当時はポジフィルムをスキャナーで読み込みデータ化→Photoshopで加工→ポジ出力が当時のワークフローです。データ入稿はまだ有りません。
4×5のドラムスキャナーはもとより、8×10をも読み込めるドラムスキャナーを購入してPhotoshopで加工する日々が続いたとおっしゃいます。
まだまだ、デジタルで仕事するカメラマンが少ない時代です。
そんな時代の中、ビデオサロンの表紙をデジタル加工で表現するお仕事の依頼を受け、掲載していたのが下記の作品です。
背景はレンタルポジをスキャナーでデジタル化、商品写真は3ショットのデジタルカメラで撮影して合成した作品です。
加工した数々の画像
以上の作品は約10年間塾長が担当し、今は後任の方が担当していますが20数年間続いているビデオサロン表紙のシリーズです。
塾長自らお書きになった解説。
ここからは、Nikon D1Xと5万分1秒のストロボで捉えた「みずのかたち」シリーズ。
アナログカメラで撮影してPhotoshopの合成で作った展覧会用作品「曼荼羅」。
自分が感動した第一印象に近づける為にPhotoshopを必ず用いる。
Leaf Aptus75 3.300万画素+ハッセルH1Dで30°刻みで360°撮影。
ワークショップでの縦位置プリントをつなげた大型プリント。プリントの人物の方がでかいです。
最新の超高精細画像を得る方法の一つ。Gigapan Epic 100改型+SigmaSD1M+ApoMacro150mm/f2.8
レイヤー付き画像。
Gigapan Epic 100改造型+SigmaSD1M+ApoMacro150mm/f2.8を使っての最新の高精細画像を得る方法で撮影した昼下がりの作業場の写真です。
レイヤー付き画像を見ると解る様に、自分の第一印象に近づく様に細かくPhotoshopで加工しております。
レイヤーの数には驚きです。大ベテランの作業なので当たり前ですが…。
塾長のお話で、Photoshopで色や階調表現はいくらでも出来る、ただ出来ないのは解像感を得る事。
そのため、解像感を得るためには機材にこだわるとのお話しでした。
確かに塾長がよく言われる様に「細部に神が宿る」確かです。
しかし、いつもながら塾長の見識の高さには脱帽です。
レポート電塾運営委員 北英樹
午後の部 第2部「クリップオンストロボが新たな世界に Cactus V6」
電塾運営委員 玉内公一
発売元:イメージビジョン株式会社 担当:廣田充孝様
今日のお題は「ストロボ」ではなくストロボの「ワイヤレスコントローラー」です。
「Cactus V6」というワイヤレスライティングトランシーバー。
「日本電波法技術適合」いわゆる”技適”を取得した無線ライティングコントローラー。
この機械、メーカーを問わずTTLオートストロボを自在にリモートコントロールする道具。
ニコン、キャノン、オリンパスやニッシン、シグマなどのメーカー間を超えて、TTLオートストロボのTTLの仕組みの部分をコントロールするもの。
個々のストロボのTTLがどういう光量変化があるかを解析し、プロファイルとしてコントローラーの中に記憶させている。
このメーカーがプロファイル化していないTTLオートストロボでも独自にプロファイルを作ることができ、そのストロボの光量をワイヤレスでコントロールすることも出来る。
光量調節は1/10、1/3、1/2、1EVの各ステップで各出力レベルの操作が可能。
光センサーの受光部があり大型ストロボと同調することができる。
例えば、撮影現場で大型ストロボ + 純正クリップオンストロボ + 他社製クリップオンストロボを混在させてワイヤレスでコントロールできる。(ただし、大型ストロボには対応しないので手動で調節し、それに合わせて各クリップオンストロボをワイヤレスで調節する)
最近のカメラの高感度性能の向上は、小光量のクリップオンストロボなどの小型ストロボの有効性が広がっている状況にあり、複数灯を使ったライティングをするという時には大変便利なアイテムといえる。
この製品、技適を取得したことにより、香港製ではあるが初めてオフィシャルな話ができるアイテムだ。
リレーモード:別売りの”シャッターリリースケーブルともう1台のCactus V6を使用することにより、カメラのシャッターとストロボを同調させることが出来る。
ディレイモード:シャッターとの同調をずらし、任意の時間を設定してストロボを発光させる機能がある。
なんと最大実行距離100m。
など、活用の場が多くありそうな高機能がいっぱいです。
イメージビジョン社の紹介
フォトグラファー関連の商品「スパイダー」「Rogueライティングキット」「ROTOLIGHT」「PChood PRO(モニタフード)」などの輸入販売。
http://www.imagevision.jp/index.html
この「Cactus V6」、引き出しやロッカーの奥に隠れている古い小型ストロボが蘇る魔法のグッズになるのではないかと思わせる程の高機能。
価格8,200円。
これは必須アイテムに違いありません!
レポート:電塾運営委員 柳川 勤
午後の部 第3部「山田久美夫の最新情報前哨戦」
山田運営委員が開口一番。
来月の9月16日から21日までドイツのケルンで行われる世界最大のカメラショーが有るでしょう!
メーカーはそこで新製品を発表するから今月は新製品はあまりないんだよな〜。とツレナイお言葉。
会場の誰もが新製品の情報を期待していたのに…と心の中で思った瞬間。
高く上げられた、山田運営委員の手にはしっかりと数台の新製品のカメラが握られているのではありませんか!
と言う事で今回紹介された新製品を見て行きましょう。
オリンパス様から自分撮り機能満載の「E-PL7
カシオ様からは撮影部と液晶部が分かれる「EX-FR10」
リコーイメージング様からはLED装備の新感覚「PENTAX K-S1」
ライカ様より『ズミクロンS f2/100mm ASPH」とバッファーメモリーを倍に搭載「Leica M-P」
富士フィルム様よりコダクローム調のカラーモード搭載の「FUJIFILM X30」
SONY様より欧米発表の「DSC-QX30」
エプソン様よりプリンター「PX-5V」をより進化させた「PX-5VⅡ」
山田運営委員からは以上のHOTな製品についてのご紹介です。
大手メーカーの新製品のカメラやレンズは今回はやはり出ておらず、フォトキナ待ちの様です。
来月の発表を首を長ーくして待ちましょう!
山田運営委員のサイトDigital Camera.jpより記事を転載しております。
より詳しくはhttp://www.digitalcamera.jp/をお読み下さい。
レポート電塾運営委員 北 英樹
今月の一枚
かっし−!結婚おめでとう!電塾のメンバーで結婚する方って初めてかしら??