参加者全員
今月は竹橋!
フジフィルムグラフィックシステムズ株式会社(以下FFGS)にて開催されました。
突然ですが、色評価士検定って知ってます?主催は日本印刷技術協会と云うところ。JAGATの郡司さんからのアナウンスで、今月24日に開催されるそうです(受付終了)みなさんも次回受けてみては!?しかしいろんな資格がありますね〜
今回のFFGSさんから紹介でもあった、多色印刷。つまり、自分的には諦めていたのが現状です。何を諦めていたかというと、どうせ多色印刷される仕事してないから〜・・・というあたりです。
ちょっと脱線しますが、RGBからCMYKモードに変換した際の輝度と彩度の落ちぐあい・・・なんとなく、色相再度で、色相、それから彩度、そして輝度を調節して、料理なんかはおいしく見せるような調整をしても、コマンド+Yすると、ガクーンとします。
最低でも撮影したデータを4色印刷のカラースペースギリギリ出るところまでの色の圧縮補正が分かったら「非常に良いな〜」思いません?というか、そんなソフト欲しいです・・・
本部電塾運営委員;株式会社スタジオ109 金田秀樹
午前中の優しい電塾、8月の担当は電塾きってのダンディ、またハイエンドカメラ大好きの金田氏。普段は事務局長という役柄で地味に見えるが、実はハイエンドカメラの動向に付いては電塾一の物知り。今回は金田氏自身が、経験してきたハイエンドカメラバックタイプについて、過去、現在、そして未来について語ります。金田氏のレポートは久しぶりに鹿野が担当します。
まずは王道のスキャナータイプに付いて。さすがに使った(所有していた)事があるのは運営委員くらいでしたが、4?5カメラを使って撮影できる為にあおりが自在な事、レンズ等銀塩時代の資産を自在に使用できる事、高画素を得ることができる割にコストが低い事などから、一時多く使われていましたが、さすがにもう新製品はありません。一つの時代の象徴として終焉を迎えようといています。もっとも私もスキャナータイプにお世話になった口で、9年前の時代で1600万画素や3000万画素を当然のように扱っていました。
その後はマルチショットカメラを中心にお話が展開。電塾の運営委員でもある塚本さんがスキャナータイプからハッセルの3900万画素、マルチショット機に使用機材を変更し、撮影時間は大幅に短縮、使用機材もすっかり減ってしまったとの事でした。これは特色を使ったカレンダー撮影で、B3程度の大きさになるそうです。いままではスキャナータイプでなければ、これだけの微妙なグラデーションは出せなかったのですが、ついにここまできてしまったようです。
その他、建築、パノラマ合成などに話は及び、デジタル変形が当然になったいま、光軸を変化させる必要性はほとんどなくなり、ビューカメラ不要論にまで展開しました。そのお話の中核をなしたのは、中判タイプのワイドレンズで、ハッセル、マミヤから28ミリという超広角レンズの発売でした。
マルチショットタイプにはシングルショット、4(3)ショット、16ショットなどの種別があり、4ショットはRGBGと同一画面を4回露光するもの。シングルショットに比較してすべての情報に正確な色情報が乗るので、同じ画素数でもきわめて精細なデータを手に入れることができます。
16ショットは4ショットに加えて、ピエゾ素子によりセンサーをマイクロ単位で移動させ、1ピクセルをさらに4個に分割して撮影するので、さらに高精細、大型のデータを生成します。16ショットの画質の高さは5?6000万画素のデジカメに匹敵しますが、現実にそれだけのデジタルカメラが登場したいま、演算に途方も無い時間がかかるこのシステムも過渡期の産物となったようです。(今後作られる可能性は少ない)
さらにデジタルならではの撮影方法として、時計を撮影する際に、12カットくらい分けてパーツとして撮影し、それを合成する手法を公開しました。
大きさ、角度を合わせて撮影する能力を持つデジタルにおいては作業行程は増えるが、画の複写、建築写真、商品撮影などで決定的な…銀塩カメラ時代には決してできなかった撮影が可能になったといいます。
そして、締めは今後のハイエンドデジタルカメラ予想。
NHK技研のスーパーハイビジョン…こいつは3300万画素の動画だそうです。ものすごい動画が観られるでしょう。70mmシネマスコープよりも凄いよ。きっと。
また、有機撮像デバイスの紹介もありました。光り透過型転送回路を持つ事により、フォビオンとは比べ物にならないほどの高SN比を持つ垂直色分解デバイスが試作されていたようです。私もこのシステムにはものすごく興味があります。関係者は5年後に実用化される技術と言っているようですが、私はせいぜい3年後かと…。
で、直近の新製品としてはハッセルブラッドはコダックのセンサーを使用。ピクセルピッチは6ミクロンとなり、画素数は5000万画素になりますが、転送回路の見直しで1秒間隔でシャッターが切れるそうです。(現在は3000万画素前後で1.5秒間隔)
ISOも実用範囲が50-400、高感度側は800まで持ち上げられるそうです。
フェーズワン社の新機種の情報やリーフ社がダルサのセンサーを使用して6×9タイプのレボルビング5000万画素機を用意している事、中判タイプのあおりレンズの情報など興味深い情報が提供されました。さすが!。
富士フィルムグラフィックシステムズ株式会社
技術2部:渡辺 浩史 『印刷技術の現状と今後…DRUPA2008レポート』
小林 健
以前からあるのに、なかなか広がりに足踏み状態の多色印刷。どういったものに多色印刷が向いているのかを、お話しいただきましたが、こればっかりはカメラマンだけで決められるものではないので、難しいところではあります。
まずは予算かなと・・・そして人間の見る力というのが衰えている中で、全国向けとか世界向けのコマーシャルでない限り、そこそこでイイ、そして多色印刷してもそれを見るファイナルユーザーがその差に気がつかなければ、高い費用をかけても意味がなく思われてしまうケースが少なくないのではないかと改めて思いました。
勘違いしていけないのは、そこそこでイイというのが広がれば広がる程、いろいろなところが衰退してゆくだけではないかと思います。それにより、例えばカメラマン以外の人間が撮影して済んでしまう仕事が増えていっているのも、同じ事ではないかと思います。
正直、国をあげてそういったものに力を入れてゆかなければ、安く仕上げる、安く買うという方向に進んでしまっている世の流れが、多色印刷の足踏みを助ける結果になっているような・・・これからの若い世代に、こだわりというものがどんどんと無くなってゆくような・・・・
やってみたいな〜、多色印刷されるような仕事!
さて、印刷技術の現状と今後というお話を小林さんからいただきました。
商業の印刷方式というのは4つに分類される事はよく聞きますね(他にもあるそうですが・・・)ご存知の方も多いでしょうが、私は名前は知っていてもよく分からないので、復習もかねて以下をレポートしておきます。
社名にもなっている『凸版印刷』は 出っ張っているところに、インクがのる方式。シール・ラベル・段ボール印刷関係によく使われる方式だそうです |
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『凹版印刷』はグラビア印刷とも呼ばれ、雑誌のグラビアは、このグラビア印刷をしていたからというのは知ってました?!インクを入れたい場所に彫刻します。彫る深さによる、インクの濃度から非常に諧調を出しやすい方式だそうです。実際には固い版を使用している事により、ロットの長い印刷に使用される事が多く「写るんです」や「ラーメンのパッケージ」等の印刷に使用されているそうです | |
『孔版印刷』 シルクスクリーン印刷はこれに相当するそうです。Tシャツなんかもそうで、プリントごっこみたいなものです |
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日本の商業印刷のかなりの割合を占める、オフセット印刷といわれる『平版印刷』 |
という、以上が現状の印刷方式。では、今後の印刷は???
それが、「drupa 2008」のレポート報告で聞いた、インクジェット!!!
「インクジェット?!」
簡単に言うと、みなさんもお持ちのホームプリンターが、大きくなって、ノズルがたくさんあるって感じです。
drupaの会場内では、海外版の朝日新聞をそのインクジェット機で7秒に1部(24ページ)印刷しているデモンストレーションしているブースがあったそうです(驚)
現状大量部数では、まだまだかなわないでしょうが、少部数の印刷では威力を発揮しそうです!でも、これって、刷版いらなくなるんですよね〜、富士フィルムさん、益々売るもの減ってきてしまって、心配です!
応援してます!
株式会社ソフトウエア・トゥー
椎野 圭子
DxO Optics Pro 5.2
Nik Software Viveza
Nik Software Silver Efex Pro
以上、3つのソフトの紹介でした。
オプティクスプロに関しては、以前にレポートしているのでそのバージョンアップ5.2です。
ニコンユーザーには2006年からCaptureNXで体感できている機能ですが、その機能の中の最大のポイント「U-Point」テクノロジーが、Photoshop、ElementsそれからApertureのプラグインとして登場しました。それが「ヴィベザ」
詳しくは(体験版もダウンロード可能)>>>
それから、個人的に気になっているシルバーエフェクト。こちらはまだ発売(2008年9月頃予定)になっておりませんが、モノクロームを仕上げるフォトショップ等で使用可能なプラグインソフトです。
写真屋の息子ですから、一度や二度は白黒フィルムを使った事はありますが、幼少時代に悪い事をすると暗室に閉じ込められるぐらいで、現像したりとかプリントしたりとか、したことありません。正直写真が好きな方ではないので、父に教わってまでやりたいとは思いませんでしたが、モノクロームには興味がありました。チャンネルミキサーや色相彩度で補正したプリントを父に見せると「これはただのモノトーンね」と返されるばかり。やっぱり、フィルムでちゃんとやらなきゃダメなんだな〜と思っていましたが・・・このソフトにはたくさんの白黒フィルムの仕上がりにかなり近い処理が、簡単にできるのです!
久しぶりに、仕事とは関係ないソフトを買いそうです!勿論、白黒を散々やってきた方が、一番お勧めなソフトなのですが>>>英語版ですが、体験版ダウロードできます。
毎日、お仕事でしか向き合っていないパソコンと、このソフトを購入すれば仲良くなれそうです(笑)