本部運営委員の松本さんによる「撮影後の処理」基本講座が行われた。
フォトショップはもちろん、フォトのつばさ、そして、カメラメーカー純正現像ソフトの実技、及び、実際の仕事で使えるチップスなどを披露していただいた。
松本さんはWindowsユーザーなので、撮影後の画像セレクトには「フォトのつばさ」を使っている。
セレクトをいかにスムーズにやるかは、それぞれカメラマンのソフトの使いこなしに掛かっている。フォトのつばさではショートカットキーでのセレクトを覚えると、格段に仕事の効率が上がるとのことだ。
次に松本さんのメインカメラ、キヤノンの純正現像ソフトDPPの使い方の実演。キヤノンのデジタルカメラにはピクチャースタイルが搭載されているが、このスタイルを積極的に使うことにより、標準現像では得られない効果を効率的に使っているそうだ。たとえば、松本さんは車の撮影ではピクチャースタイルの「風景」モードを使うことが多いそうで、風景の標準状態よりも更にコントラストも上げることにより、車体の光沢感を演出しているとのことだ。
また、人物にはポートレートモードを使い、これも状況に応じてパラメーターに変化を付けている。
さて、RAW現像後のフォトショップ使用時のTips。ポートレートでのキャッチライトは、本来ならライティングで入れるものだが、ロケ現場など顔の向きによっては入らないカットが撮影されることがある。この時のリカバリー処置として、ブラシなどでキャッチライトを入れがちだが、この際に覆い焼きツールを使ったほうが自然な仕上がりになるそうだ。逆の手法としては焼き込みツールで黒目を強調する方法などをデモした。
また、女性ポートレートではシャープに写ることが良いことではない。シミや肌の荒れ、吹き出物などの隠し方をデモした。これはクィックマスクモードで肌を選択、ブラシで選択範囲を作成して、ぼかし(ガウス)をかけるというものだ。
最後にシャープネスの解説。
シャープネスの設定は多くのカメラマンが迷っていると思う。媒体や使われるサイズなどによって掛け方が違うという説明をされた。
また、使い方が不明なときは掛けずに渡す。ただし、必ずシャープネスに関しての説明を添付すべきと言うお話で、この基本講座は終わった。
report by 湯浅