山田氏の基礎セミナーはデジタル撮影のワークフロー三部作の第1部、前準備編として用意された。デジタル撮影の撮影、処理、入稿までを初歩の初歩として3人がリレー型式で語る面白い試みです。一人頭30分というかなり厳しい制約の中、撮影段階を見事にまとめてくれました。
前準備としてキャリブレーションから始め、撮影時の心得、撮影と同じくらい重要なセレクトに対する指針、RAWデータの優位性、RAW現像時の注意点などのお話ですが、その内訳は…。
このモニタを指針とする…信頼できるディスプレイを準備することはデジタル処理を行う上で何ものにもかえがたい大きな土台となるのです。ディスプレイキャリブレーションの重要性を大きく訴えかけていました。
さらに見過ごされがちなことですが、十分な電源の確保、ホワイトバランスと色空間、出力サイズと必要な有効画素数、WEBといえども重要なレンズやカメラの選択等々、どれも重要なことばかりです。
さらにデジタルカメラのダイナミックレンジ、ピント、具体的なホワイトバランスの取り方、ヒストグラムの見方、カメラとコンピュータをつなぐケーブルのお話と続きます。
さて、撮影が終わったら、選択作業です。
代表的なブラウザソフトを例にあげて解説、データの整理整頓までお話は広がります。
最後に現像作業。RAW現像ソフトを使いこなすコツ、ダイナミックレンジを広く仕上げるティップスまで盛り込まれました。
もっともここは語るべきことが非常に多い部分。キーノートに見事にまとめられた彼のセミナーは十分に納得できるものだったでしょう。
熱く語る山田實氏
本物の山田氏はこちら。
report by 鹿野