電塾 2005年7月定例勉強会レポート
 
 
発売直前!Photoshop CS2日本語版の全て
 
 
第一部 自己紹介&自己主張の時間 参加者全員
 
 

このプログラムは2005年7月2日、13:30から有明スポーツセンター会議室に於いて行われた。今回は久しぶりに鹿野がレポートをします。最初から実際にレポートを書けるのは20日過ぎになってから、と覚悟していたので、今回はiPod-Photoを使用して音声を録音し、その録音を頼りにレポートします。すっかり遅くなりました。ごめんなさい。
  ここのところ毎回、初めてお会いするかたが増えています。今回もなんと漫画、イラストをなりわいとする方がいらっしゃってその理由に「電塾のBBSで、カメラマンがCMYK変換するなんてもってのほかだ!」という発言に賛同したからだ、というお話があり、大いに拍手で迎えられていました。またキャノンの写真新世紀で優秀賞を受賞した女性も初参加でした。お願いだからあたしの仕事だけはとらないでね…。
 この自己紹介と自己主張に命をかけていらっしゃる方も増え、問題提起あり、ご自分のトラブル、今後への期待、失敗談、また前のお話に対してのコメントなどなどお伺いていて飽きないのですが、今回のように40人が自己主張をすると、一人5分でも200分…つまり3.3時間はかかる計算になります。今回も大幅に時間を過ぎ、全てのプログラムは遅れてスタートしてしまいました。楽しい時間は過ぎるのが早いものです。

 

今回もD1倶楽部の2005 桜フォトコンテスト:優秀賞の授与の表彰式があったりと、盛りだくさんの第一部でした。
 そういえば自己紹介と自己主張が第一部に昇格したのはいつでしたっけ??

 
 
第二部 ナナオL997とCG210のご紹介
株式会社ナナオ 企画部マーケティング担当部長 山口省一氏
        営業1部グラフィックス課 山上剛氏
 
 

サブタイトル

ご存知ナナオCGシリーズの最新機種CG210の紹介のため、わざわざ本社の富山からいらしていただきました山口氏、東京にいらっしゃる山上氏の「やまやまコンビ」です。スタート当初からディスプレイを囲む面々は興味津々、また、自己主張最中にColorNavigator Ver.4がi1 シリーズだけでなく、Monaco OPTIX、Spider 2などもサポートしたというリリースもありました。自分が画像処理をするディスプレイに対して皆さんの関心が深まった結果だと思います。

 

当初は山口氏からCG210のご紹介があり、その後山口氏からCG210とL997の違いに関してのブリーフィングをしていただきました。
 CG210とCG21との比較ではギャマット上のブルー位置を改善し、よりsRGBに近くなりパネルもさらに好ましいものに変っているのだそうです。階調特も性改善され、従来の10bit補正から14ビット補正に変更され、さらに精度高い階調表現を可能にしているのだそうです。
 また、以前からそうであったのですが、工場出荷時に一台ずつRGBの個別ガンマを調整して出荷されているため、個体差が非常に小さく押さえ込まれているのだそうです
 立て位置回転機能もサポートしてきました。
 さらにデュアルドメインIPSという170°振って観察しても、明るさも色相も彩度も高いレベルで押さえ込まれているパネルが採用されているようです。以前のCG21と比較してもさらによいパネルになっているようです。実際、バランスのとれた発色をしていました。
 その後CG210とL997の比較に移りましたが、基本的な構成はほとんど同じです。全くの兄弟機種といっていいでしょう。ではどこが違うのかというと工場出荷時のガンマ補正を細かくしているか?、ハードウエア自体をキャリブレーションできるか、が大きな違いになるようです。その他にはADCモードをサポートしているか、キャリブレーション専用のメモリーを搭載しているか、というあたりになりそうです。もっともL997も市販のあるアダプターを介することでADCにも対応できるそうです。
 L997のピクチャーinピクチャーはパソコンの画面の中に、パソコンの画面を小さく表示できるという機能です。時には小画面の一部を切り取り、等倍表示することもできるそうです。

 

この差をどうとらえるのか、ということで私見ですが、最高の性能を簡単に手に入れるにはCG210がベストチョイスといって構わないでしょう。どんな素人が使っても元々個体差を最大限縮めてあり、すべてをハード的にコントロールできる最高の状態にチューニングしてくれるColorNavigator Ver.4という優秀なソフトウエアーを使用できる、という点につき、知識がなくても世界基準のディスプレイをてにれることができるといえるでしょう。
 比較してL997は非常に優秀なパネルを搭載し、機能は豊富だが、素材として素晴らしい状態に過ぎないといえると思います。しかし、ユーザー次第で、良くもなれば、ミスチューニングされることもあるでしょう。それなりに知識があれば、この値段帯でびっくりするほどの最高の性能を発揮させることも可能だということになりそうです。
 質疑応答の後はプロファイルがどこまで有効かというお話にまで発展していました。
 特に今回は私がL997をレポートすることになり、貸出機を何気なく借りてしまったら、あまりの素質の良さにほれ込んでナナオさんにデモをお願いした次第です。ちなみに私はさっさと購入してしまいました。

 
 
第三部 お待たせ!Adobe Photoshop CS2日本語版の全貌を明らかにする
電塾運営委員 早川廣行電塾塾長 永嶋サトシ 鹿野宏
 
 

サブタイトル

 まず第一に塾長からコマーシャルフォトの別冊用のPDFを使用して、Photoshop CS2に関するオーバービューをお話しいただきました。スマートシャープ、32ビットハイダイナミックレンジに関してはここで思いきり突っ込んでいました。塾長的には最もお気に入りの機能のようです。

  

最初は鹿野からMac OS X TigerとPhotoshop CS2、というお題で少々お話をさせていただきました。時間が思ったよりも多かったので本来永嶋さんの受け持ちのPhotoshop CS2の新機能まで追加してしまいました。
 結論としてPhotoshop CS2を使用するに当たって最適なメモリー量は最低でも1GB以上。4GB与えることができれば必要充分。システムや同時に立ち上げるアプリケーションを考えると5から6GB与えればPhotoshop CS2に100%のメモリーを与えて最高速度で運転でき、完璧のようです。そしてPowerMac Dual 2.7GHz G5はこれだけの量のメモリーを与えれば非常に高速、快適に作動します。
 その後、レンズ補正、バニシングポイント、環境設定、カラー設定、スポット修復ブラシなどに関して途中Adobe Systemsの栃谷さんにお話を伺いながら、進めました。

ここから本命永嶋氏の登場

 

その後永嶋氏からBridgeを中心としたワークフロー、Bridgeの使い方、もう一度バニシングポイント、ワープ機能、などをたっぷりと講演していただきました。90分でも足りないくらいの充実したほとんど「セミナー」だったようです。これらはどう書いてもこのレポート上で再現するのは不可能なので(もしやればPhotoshop CS2の本を一冊書くことになってしまいますので)割愛です。永嶋氏のPhotoshop CS2、いえ、Adobe Creative Suite 2に対する思い入れが実によく顕れたセミナーだったと思います。

 

最後は三人が入り乱れての大騒ぎでした。自分が早川氏、永嶋氏と一緒に写っていてうれしい写真。そうそう、この写真は坂野氏が撮ってくれました。

恒例の2次会

早川塾長は今日は大変にお忙しいようで、二次会の乾杯だけで仕事に戻っていかれました。それでも二次会は盛り上がり、いつものように9時までかかって盛り上がりました。

 
 
今月の一枚
 
 

ナナオさんがお持ちになったG5専用ケース。台車付きで各蓋にキーボード、マウス、ケーブルなどを収納できる。これはコンパクトでしかも対衝撃性、コンパクト性、移動性に置いて素晴らしいものに見えます。そのうちナナオさんから、ディスプレイ付きのG5専用ケースというものが出てくるのでは?それって巨大ノートブック??

文: 鹿野宏