今更Nikon D70のインプレッションを書いてもなんだと思われるかもしれない。それほど、この新しいデジタルカメラはその評価も安定し、プロ、アマチュアを問わずカメラマンたちに受け入れられている。とはいえ、私の場合、買ったカメラはとり合えずインプレッションを書く事にしているので、今回はおそまきながら、使用した感触や気に入ったレンズのお話をして見たいと思います。
さて、今回Nikon D70のために買い足したレンズたちを紹介します。一番目は何といってもAF-S VR Zoom Nikkor ED 24〜120mm F3.5〜5.6G(IF)。Nikon D70がISO感度200という事と手ぶれ補正をONにすると2〜3絞りを稼げるとあって購入決定。テストをしてびっくりした。長焦点側は120mmという事は180mm開放F4.5という事になる。ブライダルではノンストロボで結構使ってしまう焦点距離なんですね。しかも大体暗いと相場は決まっていてシャッタースピードが1/125がやっと。ISO感度でまず一絞り稼いでF3.5。VRを効かせてF1.8〜F2相当。(なんだか表現が間違っているような気もするけど、気持ちは解るよね。)少々お高いがブライダルのスナップとしてはその効果は絶大です。もちろん写りも高倍率ズームとは思えないほど。こんな説明をしながらこの作例でははあまり意味がないかも知れないけれども、伊香保の温泉街の写真です。
お次はAi AF Nikkor 35mm F2D。これは衝動買いなのだが、もちろんNikon D70に装着すると50mmF2.0となる。標準レンズというものが実に使いやすい物だという事を改めて再認識した。また、このレンズは最短撮影距離が25mmなのでマクロと言えるほどかなり近づけるので常用にはもってこいだ。もちろんレンズの描写は素直で嬉しい。軽いのでこれ一本を余計に追加しても持ち運びに苦にはならない。
シグマのMACRO 50mm F2.8 EX。これはキャノン用をずっと持っていたのでその素性の良さは折り紙付き。ずっと旧いタイプのmacro55mm を使用していたのだがNikon Capture4.1のごみ取り機能が使えないので仕方なしにAi AF Micro Nikkor 60mm F2.8Dを買おうと思ったのだが、これってNikon D70に装着すると90mmになってしまい使いにくい。ちょっと長いんですよね。これが50mmなら75mm相当になるので実に使いやすいのに、と思っていた時に…あ、シグマってニコンマウントもあるじゃないか、と気がついた。(おそすぎる?)コーラで当てた不二子ちゃんの水着姿を特別に大公開!!
そして広角系のために12-24mm F4.5-5.6 EX DG ASPHERICAL HSMを一本。これひとつで18mm〜36mm換算となり、必要な全ての広角系をを網羅してしまう。やや暗いのが難点だですが、このデストーションの少なさにほれました。純正のAF-S DX Zoom Nikkor ED 12〜24mm F4G(IF)と最後まで迷ったのは確かです。解像感と明るさをとるならもちろん純正です。しかしとんでもない超広角レンズなのにこのディストーションで済んでいる、という事に参ってしまいました。描写力は周辺に行くとあからさまに落ちていくが、私の好きなレンズです。
同じ焦点距離をもちながらまったく性格が違うレンズなので好みのものを選択出来るというのはありがたい事ではないでしょうか。
この作例では中心部と四隅の解像感を比較してみてください。結構な差があるはずですが、12mmという画家を考えるとなかなかのものではありませんか?純正レンズではもっと解像感は良かったと記憶しています。
使いやすさ、解像感、値段、全てにおいて高いレベルで達成しているデジタルカメラだというおおかたの評価に私もまったく賛成だ。しかしいくつかの不満はあるので上げておきたい。

1.シンクロ接点が無い。(替わりにポップアップストロボがある?)
2.コンピューターとのやり取りがUSB2.0。(そのためにPowerBookG4をかってしまった?)
3.CFカードが斜めに入る(これとっても入れにくい。もっとも不満なところ)
4.シャッターの感触が…D2Hと比較してはいけない事は知っているんだけど
5.フォーカシングスクリーンのぼけてる部分の絵がひどい! まるで金網ごしに覗いているみたいだ。
6.解像感が高いのはいいがちょっと周波数が合うとこんな具合になる事もある。部分の写真を下に置いときました。

でもそんなところかな? 12万円という値段を考えれば、このあたりの文句もいちゃもんかも知れない。

Ai AF Nikkor 35mm F2Dで撮影。レンズ自体の解像感の高さも相まってか見事なモアレが出現した。
斜めに入るカード。毎回入れる時にどうしても引っ掛かってしまう。
ついにUltra II コンパクトフラッシュ1GBを購入した。あきばおーで36000円也。0.6〜0.8秒間隔(私の事だからこの数字は大ざっぱ)でシャッターを切っていると何時までたっても「ちょっとまって」の声がかからない。なんとあっというまに1GB使い切ってしまった。このテストが終わってから気がついたんだけど、おまけにこれはRAW データで書き込んでいた。12万円のカメラに36000円のCFカードは高いか安いか?あたしには わかんないがとにかく早い。これが12万円程度のカメラとは思えない。(といってもウルトラIIのカードを二枚買うとそこですでに+7万円って事になるのだ)。あ、1Gで200カット近くとれる事も付け加えておくべきでしょう。Nikon D70のRAWデータは全て圧縮されているため書き込める枚数が600万画素にしてはかなり多いのです。圧縮しながら、この早さ?? カメラ内部は確かに高速だけれども、そのために遅いマシンでNikon D70のRAWデータを開くとたまらなく遅いのは請け合います。そのためにも速いマシンを買わなくてはならない羽目に陥った人の話も聞きます。
Nikon Capture4.1はマイナーアップデートにしては売り物が多すぎるようです。今回のレポートに一緒にするにはボリュームがあり過ぎるでしょう。特にHLCコレクションは私にとってはありがたい機能です。OSXにいち早く対応したアプリケーションらしく、OSX10.3とG5(特にデュアル機)では快適なスピードと操作感を物にしています。また、長く待たれていたマルチイメージウィンドウ(初代Nikon Capture の機能です)も搭載されたことを報告しておきます。Nikon Capture4.1に関してはまた機会が合ったら書いて見たいと思います。
このデジタルカメラから提供される画像データの品質の高さはすでに至る所で評価されているので、今更書く事も無いでしょう。解像感、色彩、質感、シャドウノイズの少なさ。どれをとっても非常に優れています。作例の画像はクリックする事で、Jpeg8で圧縮した画像にジャンプできますので興味のある方は見て見てください。そんなに良い作例ではありませんが、このカメラの良さはわかると思います。(特にこだわった処理はまったくしておりません。)