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2014年4月 定例勉強会レポート  

春の新製品大会午前中はMacPro、HPのワークステーションなどを電塾メンバーで検証。折しもコマーシャルフォト紙でも、4月号でMacPro、5月号でHP Zシリーズを取り上げていましたね。午後はNikonさんのD4s、NXD、58mmF1.4、V3を紹介して頂きました。

午前の部 

午前のテーマは潤沢に供給されるようになったMac Pro、このところ画像処理に本気になっているHPの上位モデルを検証してみました。ついでに、たぶん今多くのカメラマンが持っているだろうMacBook Pro を含めて「買い換えた方が良いのか」「それとも現状で十分満足」なのか、そのコストとパフォーマンスを探ってみました。まずは検証に使用したマシンたちのご紹介です。ちなみにこのナンバーがグラフのナンバーと一致しています。

1.HP Z620 Workstation

CPU: Gexeon E5-2690V2 3G 10Core ×2    
Memory:32GB(4GB×8枚, 1866Mhz)
SSD:Intel 320 300GB SSD×3本(RAID 0、Cドライブ) r 464 w 524
SSD:I/O accelerator: Fusion-io ioFX 410(Dドライブ)
Graphics Card:NVIDIA Quadro K5000(ドライババージョン:v332.50)
OS : Windows 7 Professional SP1 日本語(HP OEMイメージ)

こんな構成です。CPUに3GBのCoreが合計20Core。メモリーこそは32GBですが、Fusion-io ioFX 410はビデオボードはw700MBps R1400MBpsというモンスター。本来はビデオボードなのだが、HDDというよりもより高速なSSDといった風情です。ビデオボードなのに、ビデオ出力の端子がない…演算処理とデータ倉庫として使用されます。今回はこちらを仮想記憶やデータ倉庫として使用しました。起動ディスクはSSDのRAID0ですが元々のスピードが遅いので一昔前の高速SSD程度の速度でした。これがちょっと残念です。HPはフラッグシップより一段下のモデルで定価で140万円ほどのマシン。実売は120万円ほどでしょうか?

2.Mac Pro

CPU:2.7GHz 12コア、30MB L3キャッシュ
Memory:64GB(16GB x 4)1,866MHz DDR3 ECC
SSD:1TB PCIe W750MBps R780MBps
Graphics Card:デュアルAMD FirePro D700 GPU(1基につき6GB GDDR5 VRAMを搭載)

検証に使用したMac Proはアップルストアで「全部込み」でクリックした物。最上位のマシンで、当時は104万円もしました。今クリックするとなんと95万円に値下がりしています。うーん12Coreです。PCIe 接続のSSDはw750MB、 r780MBpsという数値をたたき出します。GPUは2048個×2Core。モンスターです。三遊亭あほ麻呂さんが購入したマシンを使わせて頂きました。

3.Retina,Late 2013 MacBook Pro 15inch

CPU:2.6 GHz Intel Core i7 4Core
Memory:16 GB 1600 MHz DDR3
SSD:1GB PCIe W963MBps R881MBps
Graphics Card:NVIDIA GeForce GT 750M 2048 M 384Core

Mac Proに並ぶ最新、最上位モデル。1GBの超高速SSDを搭載しているので、Notebookとしては最強といえるでしょう。約34万円です。

4.Retina, Late 2012 MacBook Pro 15inch

CPU:2.6GHzIntel Core i7 4Core
Memory:8GB 1,600MHz DDR3L
SSD:512 W400MBps R450MBps
Graphics Card:NVIDIA GeForce GT 650M 1GB GDDR5 384Core

2012年に発売されたMacBook Pro 15inchは多くの方がお持ちでしょう。スペックも標準的な物です。基準となるマシンだと思います。

5.Mac miniLate 2012

CPU:2.3 GHz Intel Core i7 4Core
Memory:16 GB 1600 MHz DDR3
SSD:512 SSD W400MBps R490MBps
Graphics Card:Intel HD Graphics 4000 768 MBコア数不明

上記の2012年MacBook Pro 15inchとほとんど同じスペックですがメモリの量が二倍、その代わりGPUがないモデルです。

6.Mac mini Server Mid 2011

CPU:2 GHz Intel Core i7 4Core
Memory:16 GB 1600 MHz DDR3
SSD: W320MBps R390MBps
Graphics Card:Intel HD Graphics 3000 512 MBコア数不明

ついでに使い物になるかどうか…2011年モデルのMac Mini。メモリは積んでいる物の、そのほかのスペックが見劣りします。

 鹿野が担当した検証方法を紹介します。

Photoshop CC

Photoshop CCに関しては5000万画素4ショットの風景を9面タイリングでパノラマに整列させ、その後に合成する時間をそれぞれに測定しました。自動設定を選択していますが、実際に行う作業に準じてレンズ補正のチェックは入れてあります。
PhotoshopCCseiretu.png 整列は皆ほとんど同じ。2011年モデルのMac Miniがつらいところか…。でも2012年以降のモデルであれば大きな問題はなさそうです。HPやMac Proが以外と伸びていないことにびっくりしました。
PSseiretu.png










合成はデフォルトのシームレスなトーンとカラーにチェックを入れて作業しました。

PhotoshopCCgousei.png 合成は比較的差が出ました。HPが飛びぬけて高速です。しかしMac Pro、MacBook Pro 15inch Retinaモデルはほとんど横並びです。ただし、値段のグラフほどは差が無いように思えます。プライスを見ると、最大7倍の差があるのに、スピードは最大で7倍です。
PSgousei.png 










もっとも、今後Photoshop CCがGPUを効率よく運用可能になったときには全く異なる結果が出てくるかもしれません。この後本田氏から「GPUはどのように使われているのか…よく分かるGPU講座」がありましたが、現在のOSはGPUを使用するに当たってあまり関与せず、アプリケーションに依存しています。ですので、アプリケーションとCPUが上手にGPUに仕事を分担させる「仕分け」をできているかどうかが、鍵となるでしょう。あるいはOSが積極的にGPUを使用するようになるのかもしれません。

Adobe Primiere Pro CC

100MBpsという高いフレームレート/25fpsで撮影された4Kの動画をふんだんにディゾルブさせてクリップを15個繋いだカットをH.246で書き出しました。書き出し方法はデフォルトですがメモリに展開される量を増やすために2パスに変更しています。
PRProCC.pngPRProCCcircumstance.png 













AdobePrimiereProCC.pngprice.png












こちらは見事に金額に比例したグラフとなりました。最大で6倍近い開きがあります。4.Retina, Late 2012 MacBook Pro 15inchのみ遅いのはどうやら搭載メモリがこれだけ少ないため…メモリに展開された部分が効いているようです。さすがに HPのワークステーションはばかっ早いです。動画の処理、書き出しが多い方はこれだけ投資する理由があるでしょう!もちろんMacProも同様です。

さて、これで大まかな結論を出せると思います。
静止画をやっているのであれば、2億画素程度をハンドリングしたとしても2012年モデル以降であれば大差ない…と言うよりも買い換えの必要はなさそうです。これはPhotoshop CCなどがまだ、GPUの扱い慣れていないせいもあるかもしれません。いくつかGPUのスイッチを切ったり、入れたりもしてみたのですがほとんど速度に差が出なかったのです。

動画をやるなら間違いなく最新、最強モデルは値段なりのスピードを提供してくれるでしょう。
DaVinci Resolveに至ってはGPUを利用できないマシンではインストールもできません。Mac Mini系は全滅でした。GPUが搭載されていれば、さほど大きな差は無いようです。

その結果を表にした物がこちら。数字の単位は「秒」で記載されています。
(クリックすると別ウインドウで開きます)

テスト結果


AutoPanoGiga.pngちなみにAuto Pano GigaはかなりCPUに依存しているようです。2.Mac Pro、1.HP Z620 Workstation4.Retina, 3,Late 2012 MacBook Pro 15inchと言う順番でMacBook Pro 15inchとMac Proの差は二倍強でした。また、Auto Pano Video Proに関してはお試し版を使用したのですがどうやらHPのマシンはその制限に引っかかってしまったらしく、こちらはあまり参考になりませんでした。

 

 

 

SSDについて…重要

評価したマシンは基本的にすべてSSD(あるいはそれに準ずる物)を記憶素子に使用しています。もっとも遅いSSDが6.Mac mini Server Mid 2011ですが、それでも W320MBps R390MBpsというスピードを持っています。3.5インチのHDDでもっとも高速な物ですら、せいぜいw110MBpsr120MBpsです。3.5inchHD3台をストライピングして、やっと届く位です。2012年モデル以降であれば二次元画像は問題ないと書きましたが、それなりの高速なストレージを搭載していることが条件となります。この作業はHDをSSDに交換すればいいだけで、それなりの恩恵を受けることができます。さらに拡張性を考えるなら、最低でもUSB3.0以降を搭載したモデルが必須だと言えます。(USB3.0は最大約450MBpsの転送能力を持ちます)

もう一つ、これからのコンピュータのセッティングについて

Mac Pro、それなりに健闘したRetina, Late 2012/2013 MacBook Pro 15inchですが、本体に搭載できるストレージは1TBが限界です。動画などの大容量のデータを扱うには高速なSSD、あるいは8台の3.5inchHDをRAID5程度のThunderbolt2(この場合内蔵のPCleSSDよりも高速になる可能性がある)という超高速な外部ストレージを別に用意する必要があるでしょう。なぜかというと本体の1TBなどはスクラッチディスク、あるいは起動OS、アプリケーションを入れただけでもう一杯です。実データは外に出す。これが基本のようです。つまり、動画を本気でやるのなら、マシン本体+8台RAIDクラスのストレージが必要になってくる…コンピュータ内部にデータを入れておく時代はもう過ぎてしまったのかもしれません。
                               レポート 鹿野 宏 

午後の部 山田久美夫の春の新製品

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今回は、ニコンの「最上位一眼レフ D4s」「AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G」「Capture NX-D(β1)」「Nikon 1 V3」の4種の新製品をその開発担当者に直接解説していただくという夢のような機会を作っていただきました。
140403.jpg 140402.jpg


「NIKON D4s」
140404.jpg(株)ニコン 第一開発部 鈴木様 140405D4s.jpg 3/6発売
《D4sの進化のポイント》 
  ◎エンジンの変更で画質が大幅に向上した
   ・静止画の解像感、高感度性能の向上
   ・常用ISO感度 100~25600
   ・「撮って出し」のJPEGで得られる鮮鋭感、肌色の調子、立体感の改善
  ◎AF性能の向上
   ・AFの追従性と合焦精度の向上
   ・11コマ/秒の連写でAF/AEに対応
   ・連写中のファインダーの見えを改善
  ◎操作性の改善
   ・グリップの形状を薄くし、指かかりが良くなるように変更
   ・手の小さな人にも持ちやすく、フィット感も向上
   ・ボディーの背面形状、操作部材形状を改善
   ・液晶モニタをより見やすく進化
   ・撮影時、再生時のカスタム機能を追加
  ◎ワークフローの高速化への対応
   ・RAW”Sサイズ”の搭載(12bit 費圧縮)  
    →画素数が従来のRAWの1/4(ファイルサイズは1/2)のためPC上でのワークフロー高速化
     に寄与する
   ・有線LANの高速化(100Base → 1000Base)
    →D4の最大60Mbpsから約3倍の最大185Mbpsに高速化
     無線LANユニット WT-5 仕様時は30Mbps、通信距離180m

140406.jpg(株)ニコン 第一開発部 松本様
  ◎画質について
   ・画像処理エンジン「EXPEED4」を搭載
   ・自社新開発 FXフォーマットCMOSセンサー 1623万画素(有効画素数)搭載
     処理能力が30%向上
     連続撮影枚数の増加
     静止画撮影処理効率の向上
     動画記録 1080/60P に対応
     電源電圧を低くしてい消費電力化を実現
     静止画、動画共に高感度での画質が向上
     高感度ノイズの低減
     色調・階調再現の立体感、ヌケの良さが向上
     オートホワイトバランスの性能向上

140404.jpg
  ◎オートフォーカスについて
   ・51点AFシステム
     ファームウェアの大幅に変更
     「グループエリアAF」を新設
     約11コマの高速連続撮影にAF/AEが追従
     中央部11点のフォーカスポイントは f8 に対応
   ・位相差AFの進化
     AF補足力の向上 → 動きのある被写体にどれだけ速くピントが合うかという性能、画面
               内に突然入ってくる被写体を正確に掴むAF初動性能を向上
     AF追従性能の向上→ 高速で被写体を追い続けるAF追従性能、フレームいっぱいの構図に
               なっても追従し続ける正確性を向上
     被写体を”面”で捉える新AFエリアモード
              → 選択フォーカスポイント + 上下左右4点の5点で形成した”グルー     
               プエリアAFモード”を新設。被写体補足の確実性を向上
  ◎新設計のミラー制動機構を搭載
   ・ミラーバウンド時の像ブレ低減と像消失時間の短縮により、連続撮影時のファインダーの見 
    えを改善
  ◎液晶モニターをより見やすく進化
   ・フォントを変更
   ・アイコンの変更と追加
   ・モニターの色調を調整できる機能を追加
  ◎微速度撮影の機能
   ・AFでの撮影時、露出変化の平滑化機能の採用でチラツキの少ない微速度撮影を実現

Q & A
Q.微速度撮影の最大コマ数は?限度枚数を超えて撮る場合は?
  A.限度枚数は9999枚。これ以上撮る場合は最初から撮り始める。
  Q.タイムラプスモードのシャッター形式は?
  A.機械式シャッターです。耐久保証は30万回。
  Q.高感度ノイズを低減するための処理で、質感の変化や色調の狂いがあるのでは?
  A.高感度ノイズを減らすことで肌の毛穴とかが見えにくくなってくることがあるが、出来るだけ
   質感やデータ情報を残すようにチューニングしている。
   色調についてはユーザーの記憶色や希望色に合わせて黄色から赤方向にシフトしている部分が
   ある。商品撮影時に現物に忠実に色再現しているかというと、希望に添えない場合もあると思
   う。その場合はRAWを使うとかニュートラルモードで対処していただきたい。
  Q.高感度で色調をシフトする処理をしているということだが、プロカメラマンにとって、正しく
   印刷するということを考えるとこの処理が好ましくない場合がある。
   以前、ニコンさんに「一般コンシューマ向け」と「色をいじらない素のまま」の二つの処理が
   出来るようにとお願いしたことがあるが、「一般コンシューマ向け」しか出来ないと言われた
   ことがある。改めて「素のまま(測色的に)」を作ってもらえないか?
  A.「素のまま」とは「ニュートラル」モードが近いものと考えているが、もっと希望に添えるよ 
   う追い込む必要があると思う。
  Q.「スタンダード」モードというネーミングにユーザーは引きずられているのではないか。「ス
   タンダード」というと”自分にとってのスタンダード”だと思ってしまう。商品撮影する人も、
   スポーツ撮影する人もそれぞれが自分の「スタンダード」とは違う思ってしまうということが
   あるのではないか。
  Q.バッテリーの持ちは?
  A.D4より大きな容量になっている。価格は据え置き。
  Q.「撮って出し」機能が大変魅力だが、オートホワイトバランス、プログラムオートで室内の撮  
   影をしたのだが、色調と露出が途中から大きく変化する現象が起きた。
  A.オートホワイトバランスについては社内の検証でかなり良くなっているが、性能と安定性とい  
   うのは難しいものがある。安定性を重視するのであればホワイトバランスは固定してしまうと
   か、AEは顔認識機能をoffにするとかするほうが良いと思う。これらのバラツキはかなり良く
   なっているが今後の課題としたい。
  Q.いつも思うのだがニコンの新製品カメラは全体が進化してしまう。C社のカメラは新しいカメ 
   ラが出ても絵作りは大きく変化しない。新しいカメラが出ても一代前のカメラの「絵作りモー
   ド」あるとうれしいです!
  A.今後の課題とします。



「AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G」

140407.jpg(株)ニコン 第二設計部 佐藤様 140408.jpg
”写真レンズとしての理想型をめざしたレンズ”
 レンズの評価にはいろいろな方法があるが、現状では二次元平面に対する評価しかしていない。無
 限遠にある被写体に対してならこの評価はマッチするが、近距離に被写体が近づいてくればそれは
 三次元となり、三次元の被写体を二次元で評価していることになる。
 被写体が近くに来れば来る程、被写界深度は浅くなり、ただ一点のみにピントを合わせる評価方法
 が果たしてそれで良いのか?近距離で平面の解像度チャートを撮影して評価をすることで良いレン
 ズが生まれるのか?という疑問があった。
 被写体が三次元なら像側も三次元で考えた方が良いのではないか。三次元で考えるとはどういうこ
 とかと言うと、ピントの合う所だけの精度を上げるのではなく、ボケが大きい所から小さくなって
 いく所、更にピントが合っている所に来て、そこからボケが始まり大きくボケていくという一連の
 三次元的な姿をコントロールすることが優れたレンズを生むのではないか。
 この考え方で設計したレンズを「三次元的ハイファイなレンズ」と呼んでいる。
”このレンズの特徴”
 ・高い点像再現性
   開放絞りから画面の周辺部まで点光源を滲みのない「点」として描写する
 ・高い解像感
   開放絞りでも風景を解像感高く再現するシャープな描写
 ・美しく自然なボケ
   ピント面からなだらかに変化するボケには不自然な輪郭が無く「とろける」ようにボケること
   で自然な奥行きを感じさせる
 ・豊かな周辺光量
   開放絞りで画像周辺部まで自然な明るさを維持

Q & A
  Q.絞りの枚数は? 
  A.9枚の円形絞り。(開放からf8までが円形、その先から少しだけ角が出る)
  Q.癖がありすぎる。良い条件に当たるとすごく良いのだがそうでない時は何だコレと思う程描
   写が悪い。ノクト・ニッコールと言われればそうかと思うが、普通のニッコールということを
   思うとちょっと?と思ってしまう。
   値段が高すぎる!(約20万円)
  A.このレンズはある意味ニコンから提案させてもらっているレンズだと思っている。従来のピン
   トのピークを追求する設計のレンズと比べるとピントは甘く感じるかもしれないし、エー!と
   思うところがあるかもしれない。カメラマンによっては開放では使い難いとか、f2あるいは
   f2.8が良いという声があることも確か。
   特に後ボケが奇麗になるように設計しているので、その特徴を生かすように使ってもらえれば
   と思う。何が万能かという定義の問題もあるが、確かに万能レンズではない。
   皆様の意見をいろいろ聞いて、設計方針は三次元を見て行くというのは変らないが更に進化さ
   せていきたいと思う。

「RAW現像機能を追求したアプリケーション Capture NX-D (β1版)」
140409.jpg(株)ニコン 開発本部 基礎技術開発部
  ◎開発コンセプト  
   「純粋にRAWの現像を楽しむ」
    ・他のフォトフィニッシュアプリと共有可能なこと
    ・に来んが開発したすべてのRAW現像処理機能を提供する
    ・完全非破壊による安全操作を提供する
   「軽快に画像を扱う」
    ・多くのRAW画像の現像をストレスなく行えるようにする
    ・直感的でシンプルに使えるアプリケーションにする
   「カメラの撮影の延長線上で仕上げる」
    ・カメラの撮影時の設定状態から連続して現像処理ができること
    ・Camera Control Pro 2 と連携操作が可能なこと
  ◎ターゲットユーザー
   「ニコンの絵作りが好きだからニコンを選ぶというユーザー」
   「RAW現像という撮影後の処理に価値を見出すユーザー」
    ・ニコンのRAW対応カメラで撮影された画像を自分の思い描く色再現に追い込み仕上げ
     る。そこには純粋な撮影の延長線上にある現像処理アプリケーションを要求するユーザー
  ◎RAW現像とレタッチ ー ニコンなりの定義 ー
   ・RAW現像とは銀塩カメラのフィルム現像で得られる画像と同等な変換
   ・レタッチとはフィルムをスキャンしてPCニ取り込んだ後、PC上で画像を加工する作業
   ・デジタルカメラにはISO感度、WB、ピクチャーコントロール等のおおくの設定があるが、
    その設定ごとの複数のフィルムが実装されているような状態。
    RAW現像はこのような多くのフィルム(設定)の中から選ばれたフィルム(設定)に基づ
    き、カメラに入力された信号をJPEGやTIFF等の一般的な画像フォーマットに変更して仕上
    げる処理を言う。感度別に発生するノイズの除去やレンズ収差の補正等も行う。
  ◎RAWファイルの利便性
   ・ホワイトバランスや露出の調整をPC上で行える
   ・ピクチャーコントロールの種類の変更や調整変更が行える
   ・16ビットTIFF出力ができる
   ・RAW現像ソフトごとに独自の味付けや仕上げが可能
   ・ニコンの仕上げはニコン製でしかできない
以上のことを有効に活用し、RAWの欠点を最小化させることを目指したのが「Caputure NX-D」
  ◎機能
   ・RAW現像機能は Capture NX 2 と同等
   ・RAW現像に特化した各種調整機能
   ・JPG、TIFの編集も可能だが、ニコンとしてはNEFの現像に特化して使って欲しい    
   ・多彩な画像表示形式が可能
   ・サイドカー形式で保存することでNEF/NRWファイルの非破壊で撮影時状態が温存可能
   ・画像処理のバッチが可能
   ・Windows 7、 8.1、Mac os x 10.8、10.9 対応
  ◎β1版で盛り込めなかった機能(製品版に入る予定の機能 Capture NX2 ver.2.4.6と同等
   となる予定)
   ・ホワイトバランス機能
   ・ノイズリダクション「高品質2013」モード
   ・ピクチャーコントロールのシャープネス、コントラスト、彩度等の「オート」機能
   ・イメージダストオフ機能
   ・編集後にNEFへ書き出す機能(検討中)
 「Capture NX 2 との比較」
  ◎強化される機能
   ・RAW現像可能なサムネイルブラウザ
   ・複数を一括編集
   ・複数画面比較
   ・カメラコントロールサポート
  ◎搭載されない主な機能
   ・U Point 機能(カラーコントロール、セレクションコントロール等)
   ・オートレタッチ機能
   ・自動赤目補正機能
   ・編集バージョン(編集プロセスを記録する機能)
  ◎将来的に搭載予定の機能
   ・オートレタッチ機能
   ・編集バージョン
  ◎提供手段
   ・無償提供
   ・ダウンロードで提供(コスト削減のためCD-ROMなどでのカメラへのバンドルはしない)
 「各アプリケーションの位置づけ」
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Q & A
Q.Capture NX 2 のカラーコントロールポイントの好きなユーザーが多く、アドビのライトルー
   ムもv.5.2から同等の機能を付けた。評判の良い機能をあえてなくした理由は?
  A.NX-Dはバンドルソフトとして開発をはじめたもの。NX 2とは同居する予定でいたのだが、ニ 
   コンとして販売を停止することになった。
  Q.やはりコントロールポイント機能が欲しいが…
  A.やっとバンドルできるコストに抑えることが出来た。コントロールポイント機能を追加すると
   なるとバンドルできるコストにならなくなる。コストを考えると機能追加のための大改修は難  
   しい。この機能をサポートするためにはフォトショップと同様なレイヤー構造を持ち込まなけ
   ればならない。NX-D を構成している構造とレイヤー構造は馴染まないものなのでそれがネッ
   クになる。
  Q.NX 2 で処理をした画像をNX-D で読ませたら同じ色になるのか?
  A.NX-D で開いた場合、カメラで撮影時の再生になる。NX 2 の設定はすべて無視される。
   ただし、そうならないよう何らかの手段を施すよう検討中だ。
  Q.NX 2 のサポートはいつまで?
  A.サポートは続ける。販売が終了しても継続する。
   サポートとはカスタマーサポートで問合せには答えるという意味で、NX 2 の販売終了後に発
   売されるカメラに対しての追加対応は行わない予定。


「Nikon 1 V3」
140414.jpg(株)ニコン 開発本部 近様 140415.jpg
4月17日発売
"レンズ交換式 アドバンストカメラ Nikon 1 "
  ◎開発コンセプト
   ・世界最速、小型軽量
   ・システム拡張性を含めた本格的カメラ
   ・高画質
  ◎デザインコンセプト  
   ・Nikon 1 トップエンドイメージの確率
   ・上位デジタル一眼レフ(D4s,D7100 etc)のサブ機に相応しい操作性を継承
   ・金属質感を生かした高級感のあるアルマイトブラック処理
  ◎コンパクトサイズボディ

  ◎性能、機能
   ・デジタル一眼レフを超える世界最速の性能を目指す
      ◎スピード

   ◎画質
     ◎先進機能
  

「2014年春のデジタルカメラ&レンズ 新製品総括
  電塾運営委員 山田久美夫 

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レポート/電塾運営委員  柳川 勤

今月の一枚