文責:中部電塾運営委員 越野龍彦

今月の勉強会は鹿野氏を招いて、1貧乏動画・2プリントメディア・3超高精細画像の3部構成。絶対お腹一杯に出来る!と期待して駆けつけました。
氏は冒頭「私が今いちばん話したい3題です」と嬉しそうに話されました。そして、昨今の不況的?な時代を生き残るためには?から未曾有の大災害が起きてからのインキ不足など撮影業界の現状は、印刷からWebへの移行が加速化してきた模様だそうです。その中で「オリジナリティある技術と技法が必須」という結論いたった訳ですが、経営者として経済的(貧乏動画?)な観点から動画の作成ワークローの説明に入りました。

ご存知のデジイチ動画です。
従来のムービーではカメラ・音声・監督など多人数のチームでしたが、スチルカメラマンは照明(ライティング)が出来て、構図などのショット構成を考えて(ながら?)自分で撮影できるのが強みなのです。つまりクライアントは人件費だけを考えても数分の一。これを使わない手はないでしょ!ということです。
もちろん映画やTV番組はハードルが高いのですが、企業の教育やデジタルサイネージなどのニッチな市場には、ちょうど良いそうです。
機材はニコンD7000。電塾チャートのテストでは、APS-Cサイズの中では色分離が抜群に良い結果が得られたそうです。作例をプロジェクターで見せていただきましたが、一眼レフ独特の背景のボケ・ムービーカメラには無かった広角レンズの強みと高感度にして低ノイズによって、夜間撮影ではその場の環境光で十分な映像になり、パーンも使っていません、と言うより必要ない程です。これらの映像を創るには明るいレンズが協力な武器になるようです。お持ちいただいたのが、ノクトン50mm f1.8やツァイスのウルトロン。お聞きするとどちらも決して高価ではない、嬉しい!ピントリングの回転長も多くビデオには、おあつらえ向きとのこと。撮影については、ホワイトバランスを採る、ボケにはNDフィルターなどが基本。そしてこのカメラはタングステン光との相性が良く、ロケには500wと200wハロゲンライトで充分撮影できると言われてました。編集にはAdobe Premiere Proで全体のシーンの選択と尺を決め、Final Cut Proで最終完成されるそうで、その長さは2分くらいが多く、媒体のほとんどがWebでDVD書き出しは滅多にしないそうです。
このように、スチールカメラマンにとって入門し易いのですが、同時録音など音声はプロに任せた方が無難、と肝に命じられました。

プリント用紙「フレスコジクレー」
漆喰でできた全く新しい紙。それは水分を含んだ消石灰(未硬化の漆喰)が印刷層にあり、プリントインクが着弾して内部に取り込み、化学変化によって水を吐き出し蒸発させ、漆喰のエンボスでインクピクセルが隠れ油絵の精密画のような自然な奥行き感が表現できる、という新発売のプリンタ用紙です。その特徴は変色しにくく退色はあるもののバランスが良い、インクが紙の内部まで浸透しそれぞれのインクが立体的に配置されるので絵画に見える、白の美しさは消石灰のおかげで石膏のような漆喰独特の白が際立っており、自然で深みのある画質を提供してくれます。・・・って文で書くと訳わかんない状態で、見なかった方には理解しにくいかも知れませんが・・・
こんな紙だからこそ注意が必要です。折れ易いので丁寧に・空気中に出しっ放しにしない・印刷直後に触らない(完全乾燥は一昼夜)などなど、
手のかかるお嬢様のようですが、実際に眼にすると納得できます。
詳細は(株)トクヤマ http://www.fresco-g.com/ をご覧ください。

超高精細画像
ご用意いただいた H4DⅡ50MS で撮影デモを行っていただきました。このカメラは最初に1ショット、その後に重ねあわせ参照データ用にRGBGと4回撮るそうです(合計5回)。実写の風景画像はフレスコジクレーに2mx1mほどにプリントされ、その画質感には圧倒されました。また、ニコンD3Xの3面タイリングとの比較でも総画素数こそ少ないものの、やはり5ショットに軍配があがりました。これはカメラ内で合成の演算がなされ、本来の色をデータとして出す、という当たり前の事が当然に出来ている凄さを感じます。このカメラには50mmと120mmレンズが高相性のようです。さらには、1/2ピクセルずらした撮影を二カット追加して200%補完補正の精度を飛躍的に高め、通常のシングルショットよりも高精細な2億万画素機も用意されてるようです。(現行機種のバージョンアップあり)

<勉強会の風景>

 

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