テーマ
『広告業界、選ばれるためのビジネスモデル』

日時:8/25(土)~26(日)
場所:長野県上田市 ホテル「祥園」
http://www.ueda.ne.jp/~shoen/

参加費:お一人15,000円(1泊2食付き)

 

いよいよ夏本番を迎え、今年も恒例の中部電塾「夏の大合宿」の開催が
決定しました。

日時:8/25(土)~26(日) 
場所:長野県上田市 ホテル「祥園」
参加費:お一人15,000円(1泊2食付き)

一昨年同様、長野電塾との共同開催となり、東京本部からも多数の講師と
参加者を迎え開催されます。
本部・支部を超えて参加者同士コミュニケーションを深める事で、仲間や
仕事面でのヒントが得られる絶好の機会です。風爽やかな信州上田の地で
皆様の参加をお待ちしております。

セミナーの内容とスケジュールは後日改めてお知らせします。

 

「電子書籍を含んだ画像ビジネス」 郡司秀明氏

文章:越野龍彦

今月はIGAS2011開催のまっただ中に無理に予定をさいていただき、郡司さんにお越しいただきました事に感謝申し上げます。

自己紹介で塾生には写真関係が多いとの見方から、写真の利用・使用の現状を3種類にわけて
1:Net内完結の写真  2:動画の動向  3:以前からの印刷物 とし、
印刷と写真の関係を含めての話は始まりました。

デジタルサイネージと動画について、スチールカメラマンには比較的とっつき易いのではないかと。ただ撮り方としてそれぞれの特徴をふまえたモノがあるとの解説。
デジタル印刷機向けの写真・ゼロックス向けインクジェット向けの写真・iPad向けなどの電子書籍の写真、と利用状況を考えた撮り方をすれば良いのでは、との考えを聞かせていただきました。

現状については、iPhoneはAndroidより2年は先に行ってるとの見方や、デジタルサイネージの活発化から、印刷業界の厳しさを人件費や注文減、納期短縮などを例に挙げ少数精鋭の会社づくりが求められ、高コストのオフセットよりデジタル印刷やオンデマンドを中心とした方向になるだろう、との見通しを述べられ、大手マスメディアも紙媒体の印刷から電子書籍へシフトしている様子だそうです。

動画と静止画の垣根がいっそう低くなり、5人以下で撮れるムービーチームなどの効率性を売りに展開できる可能性にも触れられました。独りで撮って、編集して、、、も居そうです。

一方の写真については、昔のカメラはAdobeRGBモードでもsRGBの範囲しか写らなかったことの例を挙げていました。
また、完全な色合わせをビジネスにする例として分光撮影で便色チャートを作る仕事の例を紹介し、赤ちゃんの便の色をチャートのように印刷し実際の便と比較して病気の早期発見に繋がっている、との実績を示してくれました。
また「同じ設計図から、製品と印刷物(写真?)が出来る」との言葉には、カメラマンがロボット化するのでは?という危機感を感じました。しかし、CGソフト内での自然なライティングはカメラマンの分野と説かれ、クリエティブを主導する重要な一因という事がわかりました。

そしてiPadのカタログ化にともなうCMS。
iPad用のプロファイルが出来れば、写真やイラストなどの色再現は飛躍的によくなり、商談のカタログとしての利用度が増えるとの事です。
他には各携帯電話の音質測定の結果やなど興味深いお話が聞けました。

eBookジャーナルの連載「マスター郡司の誌上実験室」を紹介しながらの講義では、先ほどのプロファイル作りや実際に電子書籍が出来るまでの流れをお聞きしました。
HTMLは見るデバイスによって見え方が変わってしまう。インデザインからePubへ、そしてドリームウィーバーで書き換えと説明していただいたのですが、正直なじみがなく勉強不足もあって難解に思えてしまい、よく理解できてなくついて行けなかったのが情けないです。

写真としての流れ、はRGB書き出し→インデザイン→CMYK変換後にアンシャープマスク→PDF→電子書籍となるそうです。つまり、RGBとCMYKを管理できる能力とユニコードが使える能力で、コンサルを目指すのも一つの手らしい、とヒントもいただきました。

ご多忙の身でありながら終了後の懇親会にも居ていただき、楽しい時間をすごせたことが嬉しかったです。

 

「上原ゼンジの実験写真術」

「宙玉レンズ」や「手ブレ増幅装置」などユニークな撮影法で実験的な写真に挑戦し続ける上原ゼンジによる講演。さまざまな写真技法の解説を行う。宙玉レンズ、万華鏡カメラ、蛇腹レンズなどの実物に触れる場も設ける。

●プロフィール
1961年生れ。埼玉県在住。日本大学経済学部卒。美学校考現学研究室にて赤瀬川原平に学ぶ。元々は編集者だったが、写真集団「FOTO SESSION ’86」に参加して森山大道と出会い写真家を志す。1987年に本の雑誌社を退職してからは、編集、デザイン、写真撮影、執筆などの仕事をしながら、実験的な写真に取り組んできた。デジタル画像の色再現にもこだわり、MD研究会のメンバーとしてカラーマネージメントの普及に尽力する。

●写真展
「FANTASTIC REALISM 夢遊する現実」epSITE
「実験写真家 上原ゼンジの世界」NADAR/OSAKA
「手ぶれ増幅装置、その他の実験」街道リぼん

●著作
『ボケ/ブレ不思議写真術―カメラプラス』雷鳥社
『うずらの惑星―身近に見つけた小さな宇宙 カメラプラス』雷鳥社
『カメラプラス―トイカメラ風味の写真が簡単に』雷鳥社
『デジカメでトイカメ!! キッチュレンズ工房 ―ピンホールに蛇腹、魚眼でレトロでアナログなデジタル写真を撮ろう!』毎日コミュニケーションズ
『すぐにわかる!使える!!カラーマネージメントの本―仕事で役立つ色あわせの理論と実践マニュアル』毎日コミュニケーションズ

●WEBサイト
「上原ゼンジ写真実験室」http://www.zenji.info/
「宙玉レンズの専門サイト」http://www.soratama.org/
「bitgallery」http://bitgallery.info/

特別講師

上原ゼンジ氏

スケジュール

  • 12:00~ 受付開始
  • 13:00~ 自己紹介
  • 13:30~ 「上原ゼンジの実験写真術」
  • 17:00~ 同会場にて懇親会

開催日程

2011年10月15日(土)13:00〜17:00(12:00〜受付開始)

受講料

お一人様:3,000円(税込)

開催場所

STAGE BAKU

〒462-0810 愛知県名古屋市北区山田1-10-8/☎052-913-8911

 

文責:中部電塾運営委員 越野龍彦

今月の勉強会は鹿野氏を招いて、1貧乏動画・2プリントメディア・3超高精細画像の3部構成。絶対お腹一杯に出来る!と期待して駆けつけました。
氏は冒頭「私が今いちばん話したい3題です」と嬉しそうに話されました。そして、昨今の不況的?な時代を生き残るためには?から未曾有の大災害が起きてからのインキ不足など撮影業界の現状は、印刷からWebへの移行が加速化してきた模様だそうです。その中で「オリジナリティある技術と技法が必須」という結論いたった訳ですが、経営者として経済的(貧乏動画?)な観点から動画の作成ワークローの説明に入りました。

ご存知のデジイチ動画です。
従来のムービーではカメラ・音声・監督など多人数のチームでしたが、スチルカメラマンは照明(ライティング)が出来て、構図などのショット構成を考えて(ながら?)自分で撮影できるのが強みなのです。つまりクライアントは人件費だけを考えても数分の一。これを使わない手はないでしょ!ということです。
もちろん映画やTV番組はハードルが高いのですが、企業の教育やデジタルサイネージなどのニッチな市場には、ちょうど良いそうです。
機材はニコンD7000。電塾チャートのテストでは、APS-Cサイズの中では色分離が抜群に良い結果が得られたそうです。作例をプロジェクターで見せていただきましたが、一眼レフ独特の背景のボケ・ムービーカメラには無かった広角レンズの強みと高感度にして低ノイズによって、夜間撮影ではその場の環境光で十分な映像になり、パーンも使っていません、と言うより必要ない程です。これらの映像を創るには明るいレンズが協力な武器になるようです。お持ちいただいたのが、ノクトン50mm f1.8やツァイスのウルトロン。お聞きするとどちらも決して高価ではない、嬉しい!ピントリングの回転長も多くビデオには、おあつらえ向きとのこと。撮影については、ホワイトバランスを採る、ボケにはNDフィルターなどが基本。そしてこのカメラはタングステン光との相性が良く、ロケには500wと200wハロゲンライトで充分撮影できると言われてました。編集にはAdobe Premiere Proで全体のシーンの選択と尺を決め、Final Cut Proで最終完成されるそうで、その長さは2分くらいが多く、媒体のほとんどがWebでDVD書き出しは滅多にしないそうです。
このように、スチールカメラマンにとって入門し易いのですが、同時録音など音声はプロに任せた方が無難、と肝に命じられました。

プリント用紙「フレスコジクレー」
漆喰でできた全く新しい紙。それは水分を含んだ消石灰(未硬化の漆喰)が印刷層にあり、プリントインクが着弾して内部に取り込み、化学変化によって水を吐き出し蒸発させ、漆喰のエンボスでインクピクセルが隠れ油絵の精密画のような自然な奥行き感が表現できる、という新発売のプリンタ用紙です。その特徴は変色しにくく退色はあるもののバランスが良い、インクが紙の内部まで浸透しそれぞれのインクが立体的に配置されるので絵画に見える、白の美しさは消石灰のおかげで石膏のような漆喰独特の白が際立っており、自然で深みのある画質を提供してくれます。・・・って文で書くと訳わかんない状態で、見なかった方には理解しにくいかも知れませんが・・・
こんな紙だからこそ注意が必要です。折れ易いので丁寧に・空気中に出しっ放しにしない・印刷直後に触らない(完全乾燥は一昼夜)などなど、
手のかかるお嬢様のようですが、実際に眼にすると納得できます。
詳細は(株)トクヤマ http://www.fresco-g.com/ をご覧ください。

超高精細画像
ご用意いただいた H4DⅡ50MS で撮影デモを行っていただきました。このカメラは最初に1ショット、その後に重ねあわせ参照データ用にRGBGと4回撮るそうです(合計5回)。実写の風景画像はフレスコジクレーに2mx1mほどにプリントされ、その画質感には圧倒されました。また、ニコンD3Xの3面タイリングとの比較でも総画素数こそ少ないものの、やはり5ショットに軍配があがりました。これはカメラ内で合成の演算がなされ、本来の色をデータとして出す、という当たり前の事が当然に出来ている凄さを感じます。このカメラには50mmと120mmレンズが高相性のようです。さらには、1/2ピクセルずらした撮影を二カット追加して200%補完補正の精度を飛躍的に高め、通常のシングルショットよりも高精細な2億万画素機も用意されてるようです。(現行機種のバージョンアップあり)

<勉強会の風景>

 

文責:中部電塾運営委員 青木

今月は特別講師に早川電塾塾長をお招きし、「Adobe PhotoShop CS5による超高解像度画像処理」と題してご講演頂きました。
塾長は近年、文化財を学術資料としてアーカイブする仕事に携わっておられ、昨年9月からインド中西部にあるアジャンター石窟寺院を一ヶ月にわたってカメラに収めてこられました。一昨年に続き2回目の撮影行です。
この撮影に際し用いられた分割撮影法とPhotoShop CS5によるステッチングで超高画素の画像を作る技術を公開されました。
はじめに使用機材のお話から。
トヨビュー57GにハッセルブラッドH3DII-39MSデジタルカメラバックを使用
ハッセルブラッドHシリーズ用のデジタルカメラバックはボディとの一体使用が前提のため、ビュータイプカメラで使用するためのアダプターは用意されておらず、他社製のアダプターは存在するものの使い難いので、センサーに附属する金属製のプロテクションカバーを利用して自作されたとのこと。
写真を見る限り工作も美しくなかなかの出来映えでした。
デジタルカメラバックに関してもより高画素なH4D-50MSではなく、1画素の情報量が豊かなH3DII-39MSをあえて選択しており、ここら辺にも1画素1画素の描写にこだわる塾長らしさを感じました。
ビューカメラにも改造の手が入りました。もともとトヨビュー57Gは45Gに比べ広い画角を得ることができますが、8分割、12分割、15分割、20分割をするためにはより多くの移動量を必要とし、ライズフォール用に支柱を延長。ロールフィルムアダプターを利用してシフト量を増やす工夫がされ,最終的に20分割で7インチ×7インチの画角が撮影できるようになっています。また、仰角撮影を完璧に実行できるように、支柱の垂れ下がり対策として補強を追加するなど、多くの改良をされたとのことです。
無骨な感は否めませんが実用本意で精度を落とさない工夫に感心しました。
そのような工夫はカメラだけにとどまらず三脚にドーリーを追加、コンピュタスタンドとハードディスクも一緒に移動できる様改良されています。ハードディスクのミラーリング、バッテリーを利用した停電時及び定電圧・サージ電流対策など、細かな所まで考えられた機材・システムです。特筆すべきは4台の建築用レーザーレベラーを使用して壁画に対しカメラの平行、水平垂直を出して撮影する技術で、後で紹介するPhotoShopでの処理時間が一昨年の三分の一程度の時間で済んだということでしょう。レーザーに関しては先月の阿部講師のお話と同じものですが、学術的な撮影に限らず高精度を求める撮影において有効な方法だと感じました。

緻密な計算の上で撮影された膨大なデータは継ぎ合わせる作業に入ることになります。
ここでPhotoShop CS5が使用されます。PhotoShopはWindows版に比べ、Mac版の方が64bit対応が1世代遅れたお陰で演算機能が改良され、優秀なのだそうです。
まず、継ぎ合わせる画像をレイヤーとして読み込み、編集メニューからレイヤーを自動整列(位置の変更)を実行。さらに描画モード/差の絶対値でズレを確認・調整、精度を上げた後保存します。
ハードディスクは携帯には不便ですが、3.5インチの方がよいとのこと。2.5インチでは体感的に倍くらい保存時間が余計にかかるそうです。
最終的には10GBを超えるデータをハンドリングしたり保存するには、強大なマシンパワーと転送速度の速いストレージが必要であろうと何となく理解できますが、考えただけでも気が遠くなりそうですね。
次に編集メニューからレイヤーを自動合成(パノラマ)を使うことで、ハードエッジマスクとシームレスな合成画像が得られるとのこと。塾長はハードエッジマスクであることの重要性を強調されました。直線ではなく絵柄の境のある部分をうまく利用して継ぐと解らなくなるのだそうです。それをCS5は全自動で行ってくれます(合成時に良く利用するソフトエッジマスクでは、境目が滲んだりダブったりしていて、画像処理経験の深い人には一目で見破られてしまう)
全体を25%で確認後画像を統合、100%で再度確認し最終的にパペットワープとゆがみフィルターで歪みを整えて完成させるそうです。
しかし、この確認作業、根気と忍耐の修行僧にでもなった気で向かわないととても辛い作業ではないでしょうか?
私なんざ自慢じゃないけど、高々2000万画素の画像のゴミ取りだってしたくないんですから。
撮影時の苦労話を交えアジャンタ遺跡の画像を見せて頂きました。まるでgoogle Earthを見ているようにぐんぐん拡大され100%では細部まで非常にはっきり見て取ることが出来ます。研究者が泣いて喜ぶのは当然ですね。
納品はハードディスクでするそうです。但し、一般の人にはデータが大き過ぎるため、コンピュタで開けないことが有るので、ZoomifyでWeb用のデータを作り本データとともにお渡しするとのことです。Zoomfyを使うような大画像の仕事がないので、残念ながら一度も使用したことが有りません。一度使ってみたい機能です。

勉強会の風景

 

前野支部長

お題:電子書籍の動向と印刷業界の役割

講師:郡司秀明氏

まずは新聞の電子化状況について

iPadで説明する郡司氏。楽しそう☆

実は3DCGをiPad上でFLASH使わずマルチタッチで回転させているところを実践中。

電子書籍の各団体について

AdobeRGBの色域について余談中

皆で懇親会!お疲れ様でした!

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今月のテーマ「2010年を展望する」

早川廣行電塾塾長、久々の登場。

まずは昨今の経済情勢から2010年を展望。塾長が最近読んだ書籍をご紹介。

お話は目玉であるアジャンター遺跡の高精細デジタル撮影のお話へ

遺跡の魅力について語る塾長は本当に楽しそう!

ご参加の皆様、おつかれさまでした!

 

文責:深澤明(中部電塾運営委員)/写真:練木良充・古谷美佳子(スタジオバク)

最初にハッキリと書いておきたいことがあります

瀧本氏の生の声でなければ伝わるモノも伝わらない

もしこのレポートで瀧本氏とのやりとりを詳細に書いたとしても
雑誌のインタビュー記事と変わらなくなりそうな気がするのです

伝えられないのではありません
きっと伝わらないのです

質問を投げかけられて応えるまでの
あの何ともいえない張りつめた ”間”

決して大きくはないけれども
力のある “声”

考えつくされ
こだわりが細部にまで写しとられている
“写真”

そのすべてに惹きつけられました

そして
瀧本氏がどうしても伝えたかったこと

「どうせ東京だから」
「どうせ瀧本さんだから」
恵まれた環境とゆとりある納期
たっぷりの予算で撮影しているのだろうと

制約なんかも一般の写真家と違って
少ないのだろうと

大多数がそのように考えていると思います

でもそれは大きな誤解です

瀧本氏はやや声を大きくして話してくれました

「予算的に厳しい」
「時間がない」
「限られた場所でしか撮れない」

そういった限られた条件の中で撮影しなければならないとき
アイデアが必要なのです

どうすればいい広告になるだろうか
どうすればいい写真になるだろうか
どうすれば自分が楽しめるか

アイデアです

アイデアを具現化するために
テストを繰り返すそうです

「これでいいや」
がないのだと言います

瀧本氏が撮影を担当したCFも見せてもらいました

写真と動画

写真家でありながら動画も撮影する

瀧本氏の師匠である藤井保氏も
写真家でありながら動画も撮られていたそうです

「その仕事スタイルを見ていたから」
と言います

瀧本氏は名古屋のご出身です

「生まれ故郷である名古屋で行われている勉強会から
声をかけてくれたのが嬉しかった」
と言ってくださいました

「名古屋以外からだったら引き受けていなかったかも」とも

ビールとおつまみをいただきながらささやかに行う懇親会も
最後までいてくださり
加された方々と談笑されていました

この身近な距離感が中部電塾の魅力です

講師の方と直接話ができる
聞きたいことが聞ける

積極的になればなるほど身になると思います

瀧本氏の真っ赤な紙に白い文字の名刺
印象的でしたね

ちなみにマネージャーの女性は
真っ白い紙に真っ赤な文字の名刺です

マネージャーさんにはとても丁寧に対応していただき
恐縮いたしました

翌日には高知へロケで行かれるというハードスケジュールの中
そしてお盆の混雑する新幹線に乗って
瀧本氏は中部電塾に来てくれました

中部電塾に
また新たな伝説が生まれました

2008.8.16

キヤノン新製品紹介/「EOS D60」&「EOS-1D」

会場風景

中部電塾の午前中はいつも、中部電塾のメンバーがデジタルデータの作業に関してのワンポイントアドバイスを披露する時間となっている。しかし今回は 急遽、キヤノン様のご好意により、「EOS D60」と「EOS-1D」の二種類、計3台を持ち込んでいただくカメラデモの時間になった。

私の仕事では、使用するデジタルカメラは、(頻度からいくと圧倒的に)ニコンまたはコダックである。しかしながら、使うチャンスのな かったデジタルカメラとその評判はやはり気になるものである。(今回のデモはそのあたりをしっかり観察できた気がする。)

キヤノン販売:久保田氏

「EOS D60」と「EOS-1D」、それぞれの特徴と製品説明は、キヤノン販売の久保田氏から行われた。時間の兼合いがあったので、早々にデモのセットを組み、 塾生に触ってもらう事を中心とした内容だ。プリンターもキヤノン最新型の「BJ F9000」を持ち込んでいただいたのだが、実は前日に電塾のアンケートや回覧するプリント(写真)を出力したのだが、「速い!」のだ!びっくりしてし まった。エプソンかピクトロしか使ったことがないので、あまりのスピードに「ほしいな、これ・・」と思ってしまった。(エプソンのPM4000-PXも速 いのだが、体感的に「え?」と戸惑うほど速かった。

デモの話の戻ろう。スタジオでのセッティングとロケでの使用カメラが違う事もあるが、やはりイキナリ普段の感覚で他メーカーのデジタ ルカメラを使うのは難しいな、と感じる。(当たり前ですね・・)デジタルカメラはやはり普通のカメラとは「そこ」が決定的に違う。使い方がワカラナイの だ。設定をカチカチとさわる間に、どんどん時間が過ぎてしまう・・。感度の確認をして、フィルムを入れて、露出を計って撮影に入るスムーズさがない。これ は最近のデジタルカメラの傾向かもしれない。このあたりは製品へのコンセプトの持ち方の違いなので、一概にはなんとも言えないが好みは別れるだろう。

キヤノンカメラ開発:柳沢氏

途中、キヤノンカメラ開発の柳沢氏にもご登場いただき、それぞれのカメラのソフトウェアの使い方を説明してもらった。やはり柳沢氏もおっしゃっていたが、 「ソフト側」が弱いというのは辛いものがあるようだ。今後も随時改善を行っていくそうだが、できればWindowsで稼動させてほしいのが本音のようだ。 「EOS-1D」についてだが、さすがと思うのはピント合わせの難しい状況での撮影でもしっかりピンが来ている。モデルと撮影者が互いに動きながら撮影す るテストをした時だ。(動きが激しかったので・・)、無理だろうと思ったピントはなんと、合っているのだ!キヤノンのカメラのAFの精度を知らなかった、 といえばそれまでだが、かなり衝撃的だった。なおかつ写真出力も400万画素のCCDから定着できるイメージは実際上、必要十分なものだった。プリント出 力ではあったが、A3のプリントに出したものでアラが見える事はなく600万画素機よりもデータが小さいため作業効率はあがる。

デモ風景

「デジタルカメラ」はけして「カメラ」のみで完結できないジレンマを抱えている。それはカメラ単体の「基本性能の良さ」を、展開するソフト側が「効 率を悪くしてしまう事」があるからだ。フィルムで現像に2時間かかるとしても、撮影本数には影響を受けない(たまに多いと時間増しもあるが・・)。デジタ ルの場合、もちろんバッチという「自動処理」を使うとしてもカット数に比例してしまう(その分コンピュータの台数を増やして対応したりする)。ましてやデ ジタルならではの、「悪条件を事後処理でコントロールする」などという事をしてしまうと、ソフトの出来が圧倒的に(時間に)差をつくってしまう。しかも、 作業は自分でやらないと納得出来ないカメラマンも多いはずなので、その時間の差を各自の知恵と技術でカバーするという事になる。

フィルムを現像に流すより、時間のかかってしまう処理なら、処理の仕方を変えざるをえない。フィルムを現像に流している間にカメラマ ンは他の撮影ができるのだ。せめてバッチを流すセッティングのコントロールくらいにはスカスカ動いて欲しいものだ。

玉内公一氏「何が大切なのか」

玉内氏

今回の講師、玉内公一氏の午後の講議は、穏やかな口調での自己紹介から始まった。

氏はかの東松照明氏の「黄色カブリのポジの黄色を抜く」現像調整をしてしまうなど、若いカメラマンからは「まったく知ることのないレ ベル」での仕事をしてきている。E-3、E-6による現像液の調整をすることなど、正直いって思いもつかないことだ。

デジタルでの画像処理が一般的になっているなか、「何が大切なのか」を見失いやすい。作業環境の劇的な変化(常にハード側やソフト側 に対して我々が追随する事になる。)、ユーザー(我々)の意識。デジタルカメラの仕組み、べイヤーフィルターと呼ばれるCCDのRGB配列による物理的な 限界(モワレ、偽色、多回数露光など)もそうだ。RAWデータbit深度を稼ぐ事はできるが、日常、作業として行うPhotoShopでの加工はbit落 ちから逃げれれない。プロファイルを活用してカラースペースの概念的な把握が行われていなければ、デジタルデータが何を基準にしているのかを知る事すらで きないだろう。

フィルムでの常識に「ポジはアンダーめ、ネガはオーバーめ」というものがある。しかし、実はネガは高濃度域での直進性が良いため、ス キャニングすることを前提なら上記の前提は逆になる。ポジの場合は逆にオーバーめのほうが、スキャニングでは良い結果を得られやすい。「最小錯乱円、過焦 点距離、被写界深度・・・」デジタルカメラにはご存知のようにいくつもの問題が表面化する恐れがある

玉内氏は(作業内容によっては)RAWではなくJPEGも有効という考え方をお持ちのようだ。

途中、各メーカーのハイエンド機のデジタルカメラドライバーの説明あり、久しぶりにたくさんのデジタルカメラの写真をみた気がした。

どんな画素数のカメラでも、トリミングされるととたんに土俵がかわってしまう問題をあげられた。デジタルでの撮影はトリミング前提な らは最低1600万画素が必要という。たしかに撮影後にトリミングされたレイアウトをみて青くなった経験はだれもがお持ちのはずだ。

データは壊れるモノだという認識が作業者、管理者には必要だ。処理、仕上げは制作者側の責任ともいえる。ヒストグラムでのビット落ち ごまかしでのテクニックはいくらでもあり、データの確認の際に、ヒストグラムをやみくもに信用してそのデータを判断するのは考えものだ。(ノイズ1%もし くは、102%の拡大で、ヒストグラムは埋まるので、もらったデータのヒストグラムを信用しない。)データハンドリングではLabでの調整によるグレーの 微調整も有効な手段である事、シャープネスのフェードを利用した輝度チャンネルだけの効果や、ダストアンドスクラッチを使用して、スナップショットやヒス トリーブラシで戻る方法などなど・・。いくつかの技術的なエッセンスも含まれていた。

撮影時での注意点としてローパスフィルターは絶対に拭かない事(ゴミは覚悟する)。でなければ、デジタルカメラ自体を失う事になる可 能性もあり、作業が不可能になったり、新たに投資をする必要が出てくる。ヒストグラム、トーンカーブやプロファイル変換には要注意。過補正はデータ、印刷 結果を悪くしクライアントからの信用を失う。

いくつかの技術的な話を聞かせていただいたあとで、氏は最もデジタルで重要視するものは実はワークフロー全体だと語ってくれた。

  • 自然なフローが構築できるか?(無理なデジタルへの移行で歪みが生じてないか)
  • 何がオリジナルか規定できるか?(安定した作業環境・作業効率であるか)
  • 何を保存しておくか?(無駄なバックアップで圧迫されてないか)
  • 階調のゆとりはあるか?(よけいな作業を行っていないか)
  • 色は自然か?(自分の中に基準があるか)
  • プレゼンは楽にできるか?(自分自身のクライアントに対して上手く説明できるか)
  • アウトソーシング可能か?(たくさんの仕事をする時に一人でこなせるのか)

ワークフローを作り上げる際に、営業的にも「2年」で元を取るメニューをつくる事を強調してお話された。「見積もりには必ず、デジタル機器のイニ シャルコストをつけること。」「先方に通らなくても、必ず、つける。」作業が必要になった事は請求書に明記し、それが通らない場合は、マイナスをつけ作業 があった事への認識を促す事が重要だ。

ここでの見落としがちな問題はもう一つ。処理はだれがするのか?という事だ。デジタル化して、自分で処理していては、20年前のミニ ラボと同じ。人件費がもっとも重要なのに、自分自身の人件費が請求にのっていない。

撮影後の注意点として、(過渡期である以上は)ワークフローの確立が一番たいせつなこと。

ビジネスである以上、効率を考えること。

これらの中での優先順位は会社ごとに違いはあるが、どれも外せない問題だ。

パネルディスカッション

ディスカッション風景

最後に玉内氏、キヤノンの柳沢氏、阿部氏の3人でデスカッションを行ってもらった。もちろんオフレコなのでココではかけないが、ちょっと路線を外し て普段なかなか聞けないような楽しいお話を聞く事が出来た。現状のデジタルワークフロー、これからのワークフロー、デジカメの進む方向など、今後デジタル を活用する上で大変参考になる話で、中部電塾をおえる事ができた。

玉内氏は今回はじめての中部電塾だったが、塾生も多く賑やかな例会となった。皆様、お疲れさまでした。

各講師陣紹介

最新の勉強会ご紹介

中部電塾にご興味が湧きましたら、ぜひ最新の勉強会をチェックしてください。

中部電塾勉強会は毎月第三土曜日開催です。